【4月20日 Xinhua News】中国の格安航空会社(LCC)、春秋航空は16日、同社の上海発深圳行きの便で、中国初となるデジタル人民元による購入を受け付けたことを明らかにした。

 同社は協力銀行と共同でデジタル人民元の運用シナリオを研究し、第1期として銀行との協力によるデジタル人民元決済を春秋航空アプリで開始した。デジタル人民元決済の使用許可を取得したユーザーは、決済方式で「デジタル人民元」を選んで航空券を購入できる。試行期間の3月30日に深圳市民の水さんは、デジタル人民元を使って上海発深圳行きの航空券を560元(1元=約17円)で購入した。これはデジタル人民元決済で購入された初の航空券で、中国民間航空でのデジタル人民元使用が本格化したことを示している。

 同社によると、航空機利用による旅行・移動の多様なシナリオに基づき、監督管理を受けるデジタル人民元決済について協力銀行と共同でさらに模索・開発していくという。オンライン消費決済や機内オフライン決済、オフラインでの2次元バーコード読み取りによる決済、店舗でのワンストップのデジタル人民元接続サービスなど、航空機での旅行・移動や拡張分野で運用を広げる。

 デジタル人民元の試行は現在、盛んに行われている。試行とテストが19年末に深圳市や蘇州市(江蘇省)、雄安新区(河北省)、成都市(四川省)、北京五輪会場で開始され、20年10月にはテスト地域が上海市、海南省、長沙市(湖南省)、西安市(陝西省)、青島市(山東省)、大連市(遼寧省)に拡大された。(c)Xinhua News/AFPBB News