【4月17日 AFP】ミャンマーのアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問率いる国民民主連盟(NLD)の議員らが設立した「連邦議会代表委員会(CRPH)」は16日、クーデターにより実権を握った軍事政権に対抗し、影の政府となる「挙国一致政府」の樹立を宣言した。スー・チー氏を国家指導者に据え、少数民族の政治家を閣僚に起用している。

 ミャンマーでは、国軍がスー・チー氏を拘束し権力を掌握したクーデターを受け、大規模な抗議運動が発生。国軍の弾圧により多数の死者が出ている。

 抗議運動は民主主義への復帰を訴えるとともに、国内の少数民族の国政参加も求めている。少数民族の存在は長く、多数派であるビルマ(Bamar)民族の陰に隠れてきた。

 樹立が宣言された挙国一致政府のトップには、スー・チー氏が引き続き国家顧問として就任。大統領にはウィン・ミン(Win Myint)氏が据えられた。両者とも複数の罪で国軍に訴追され、現在は自宅軟禁下にある。副大統領にはカチン(Kachin)民族出身者、首相にはカレン(Karen)民族出身者が起用された。(c)AFP