【4月16日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するメルセデスAMG(Mercedes AMG)とエースドライバーのルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は、今週末に行われる第2戦エミリアロマーニャGP(Emilia-Romagna Grand Prix 2021)では、レッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)が勢いを取り戻して猛烈なスピードで挑んでくると予想している。

 通算7度の年間優勝を誇るハミルトンは、3週間前に行われた今季開幕戦バーレーンGP(Bahrain Grand Prix 2021)で万全な準備を整えてフェルスタッペンを2位に抑え、自身が持つ歴代最多記録を更新する通算96勝目を挙げた。それでも伊イモーラ(Imola)のサーキットで臨む次戦で2020年シーズンに続く勝利を収めるには、高い壁が立ちはだかっていることを覚悟している。

 メルセデスを率いるトト・ヴォルフ(Toto Wolff)代表は、開幕戦でのハミルトンの大勝利を喜んでいるものの、今シーズンのレッドブルが発揮しているスピードにどうにかして追い付かなければならないと考えており、「第1戦ではわれわれが勝ったかもしれないが、簡単なシーズンになるという幻想は全く抱いていない」と話すと、「うちのマシンはまだ1周でのスピードが足りず、現時点ではレッドブルの方が上回っている」との認識を示した。

 バーレーンGPではフェルスタッペンが約0.3秒差でポールポジションを獲得したが、決勝ではハミルトンが戦略を存分に生かしたほか名人級のドライビングを披露し、フェルスタッペンが致命的なミスを犯したのにも助けられて約0.7秒差で優勝した。ハミルトンはこの勝利で、自身のスピードだけでなくこれまでの経験や卓越したレースマネジメントを発揮しており、これらの資質は今シーズンに王座奪取を狙うフェルスタッペンを払いのけるのに再度必要になると思われる。

 ハミルトンは15日、フェルスタッペンと再び相まみえることを見据える中で、レースに向けた準備は「何も変わらない」と強調しつつ、「僕らは毎週、これまでと全く同じやり方でアプローチしている。こうしたチャレンジに直面するのは、自分たちにとってわくわくする」と語った。

 一方、世界王者に通算4度君臨しているアストンマーティン(Aston Martin F1)のセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)は、バーレーンGPの結果を振り返り「マックスの方が速かったが、ルイスの方が賢かった」と総括した。(c)AFP