【4月13日 AFP】米ラップ歌手カニエ・ウェスト(Kanye West)さんが米スポーツ用品大手ナイキ(Nike)と初めて共同制作し、グラミー賞(Grammy Awards)のステージで着用したスニーカー「エアイージー1(Air Yeezy 1)」が、競売大手サザビーズ(Sotheby's)でプライベートセールに出される。売却額は100万ドル(約1億1000万円)を超えると予想されている。

「エアイージー1」はウェストさんのブランド「イージー(Yeezy)」が初めて手掛けたスニーカーで、2008年のグラミー賞でウェストさんが初披露すると、ファッション業界で話題になった。

 これ以前にナイキはスポーツ選手としかコラボレーションしたことがなく、ウェストさんとの共作はナイキにとって大きな転換点となった。

「エアイージー1」は2009年に限定販売され、2012年には「エアイージー2(Air Yeezy 2)」が発売された。

 ウェストさんは単独で「エアイージー1」をデザインしたわけではないが、そのデザインに多大な影響を与えた。

 ウェストさんは2013年、収益分配への不満からナイキとの契約を終了。翌年、独スポーツ用品大手アディダス(Adidas)と契約を結んだ。

 アディダスとのコラボは大きな成功を収め、米ブルームバーグ(Bloomberg)がスイス金融大手UBSの内部資料として報じたところによると、2020年には約17億ドル(約1900億円)の収益を上げた。

 今回売り出されるスニーカーは、コレクターのライアン・チャン(Ryan Chang)さんが所有していたもので、16日から香港で展示される。

 昨年8月には、ナイキの「エアジョーダン1ハイ(Air Jordan 1 High)」が英競売大手クリスティーズ(Christie's)で競売に掛けられ、61万5000ドル(約6700万円)で落札された。(c)AFP