【4月6日 AFP】米大リーグ(MLB)のテキサス・レンジャーズ(Texas Rangers)は5日、今季のホーム開幕戦に臨み、本拠地グローブライフフィールド(Globe Life Field)にはほぼ満員となる4万人のファンが詰め掛けた。これは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)が始まって以降、同国のスポーツイベントでは最も多い観客動員数となった。

 テキサス州のグレッグ・アボット(Greg Abbott)知事が先月、同州の経済活動を全面的に再開するように指示したことを受け、レンジャーズはホーム球場を100パーセントの収容人数で稼働させる決断を下した。これに対してジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は前週、この日のトロント・ブルージェイズ(Toronto Blue Jays)戦を満員で開催すると決めたレンジャーズを「責任」に欠けていると批判していた。

 米国では感染者が激減するなど全土でウイルスをめぐる状況が改善し、毎日大勢の人々がワクチンを接種しているものの、大半の競技会場が現在も観客数を制限して運営している。グローブライフフィールドは収容人数が4万300人となっており、ロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)とタンパベイ・レイズ(Tampa Bay Rays)による昨季のワールドシリーズでは、上限が1万1400人となっていた。

 観客数に関する規制緩和を歓迎したレンジャーズは、ファンに飲食時以外はマスクの着用を義務付けるなどの安全対策を次々と打ち出した。しかしながら、この試合の画像や動画では、一部のファンが規則を無視し、マスクを正しく装着していなかったり、まったく着けていなかったりする人々が大勢いる様子が確認された。

 一方、アボット知事はこの日、始球式への招待に応じなかった。これはジョージア州の新しい選挙法をめぐり、前週リーグがオールスターゲーム2021(91st All-Star Game)の開催地をジョージア州アトランタ(Atlanta)から変更すると決定したことに抗議するものとなっている。(c)AFP