【3月29日 AFP】フランス製薬大手セルビエ(Servier)の糖尿病治療・減量薬により数百人が死亡したとされる問題で、裁判所は29日、同社に「加重詐欺」と「過失致死」の罪で有罪判決を言い渡した。

 同社の「メディアトール(Mediator)」は、深刻な心疾患を引き起こすリスクが最初に指摘されてから10年以上が経過した2009年に禁止されたが、市場に出回った33年間で使用者は約500万人に上った。同薬が原因で約500人が死亡したと考えられているが、死者数は2100人に上るとする見方もある。

 セルビエ元社長には執行猶予付きの禁錮4年が言い渡され、同社には270万ユーロ(約3億5000万円)の罰金の支払いが命じられた。

 事件をめぐっては、薬事監視当局の医薬品・保健製品安全庁(ANSM)にも、同薬の禁止が遅かったとして30万3000ユーロ(約3900万円)の罰金が科された。(c)AFP