【3月26日 CNS】自動車用向け半導体チップの供給不足は、世界の自動車メーカーにとって頭痛の種となっている。フォード・モーター(Ford Motor)やトヨタ自動車(Toyota Motor)は減産することを表明。自動車の生産・販売大国の中国も対応を迫られている。

 工業情報化部電子情報局の喬躍山(Qiao Yueshan)局長は「自動車産業の発展方向は電化、インターネット化、スマート化にあり、そのためには半導体チップの確保が鍵となる」と話し、CPUやメモリーチップなどの需要が増え続けていると説明した。中国自動車チップ産業イノベーション戦略連盟の董揚(Dong Yang)理事長は「世界の半導体不足は短期的な現象と見なされているが、長期的な問題としても重視する必要がある」と指摘した。

 中国自動車工業協会の陳士華(Chen Shihua)副秘書長は「長年の発展を経て、中国の自動車企業は一定の実力を備えている。チップ開発企業との協力を強化し、自主供給を促進する必要がある」と強調。半導体チップの設計や生産において政府の後押しも必要だと呼びかけた。

 工業情報化部電子情報局と装備工業一局が2月末に北京市で行ったシンポジウムでは、喬躍山局長が「工業情報化部は自動車用半導体産業の発展を支持し、企業の集積回路(IC)の供給能力向上を支援する」と述べた。

 陳士華副秘書長は「政府の施策とそれに伴う企業の対応により、第2四半期(4~6月)のチップ不足はある程度緩和するだろう」と見通しを立てている。(c)CNS/JCM/AFPBB News