【3月6日 AFP】米運輸安全委員会(NTSB)は5日、先月ボーイング(Boeing)777型機のエンジンが飛行中に炎上し、部品がコロラド州デンバー(Denver)近郊に落下した事故の一因は金属疲労であることを中間報告で発表した。ただし、プラット・アンド・ホイットニー(Pratt & Whitney)製のエンジンを搭載した同機の事故原因については最終的な結論には至っていないとしている。

 NTSBは今回、エンジン内のファンブレードが折れていたことを認め、「破断面は、金属疲労のそれと一致している」と述べている。NTSBは先月、繰り返し荷重を受けていくうちに材料がもろくなる現象、いわゆる金属疲労が原因とみられると発表しており、当初の見解が裏付けられることとなった。

 金属疲労で損傷したファンブレードのメンテナンス履歴をNTSBが確認したところ、同機は最後の検査から離着陸を2979回行っていた。6500回ごとに検査が義務付けられているため、次回の検査はまだ当分先だったことになる。

 デンバーでの落下事故を受け、プラット・アンド・ホイットニー製の同じエンジンを搭載したすべてのボーイング777型機は運航を停止しており、米連邦航空局(FAA)は、同タイプのすべてのエンジンの検査を命じている。(c)AFP