【2月22日 AFP】米連邦航空局(FAA)は21日、ユナイテッド航空(United Airlines)のボーイング(Boeing)777-200型機でエンジントラブルが発生し、巨大な部品がいくつもコロラド州デンバー(Denver)の住宅地に落下した件を受け、一部のボーイング777型機の緊急点検を指示した。

 FAAのスティーブ・ディクソン(Steve Dickson)局長はツイッター(Twitter)で、「緊急耐空性指令を発して(民間・軍用航空機エンジンメーカーの)プラット・アンド・ホイットニー(Pratt and Whitney)製のPW4000エンジンを搭載したボーイング777型機の緊急点検もしくは点検の強化を指示した」と述べ、この指示によりボーイング777型機の一部は「恐らく」運航停止になるとの見方を示した。

 同氏は、安全性に関するデータの予備評価で、ジェットエンジンのファンブレードの点検を強化する必要があることが分かったとして、「初期情報に基づき、ボーイング777型機にのみ使用されているこのエンジンに特有の中空構造型ファンブレードの点検間隔を短くするべきだと結論付けた」と述べた。

 さらに同氏は、FAA職員が21日にプラット・アンド・ホイットニーとボーイングの担当者らと協議したことを明らかにした。

 乗客231人と乗員10人を乗せてデンバーからハワイ・ホノルル(Honolulu)に向かったユナイテッド航空UA328便は20日、離陸直後にエンジントラブルに見舞われた。機内から撮影された動画では、荒涼とした平野上空を飛行するボーイング777-200型機の右翼側のエンジンが、カバーが完全になくなった状態で、燃えながらぐらついているのが確認できた。

 同機はデンバーの空港に引き返した。当局によれば負傷者は報告されていない。(c)AFP