【2月19日 AFP】(更新、写真追加)ミャンマーの首都ネピドーで先週行われた国軍のクーデターに抗議するデモで頭部を撃たれ、病院で治療を受けていた女性(20)が19日、死亡した。病院側が発表した。一連の反クーデターデモで死者が公式に報告されたのは初めて。

 死亡した女性は9日、アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)氏を拘束して実権を掌握した国軍クーデターに抗議する大規模デモに参加していた。この日のデモでは、治安部隊がデモ隊にゴム弾を使用したが、病院の医師らは少なくとも2人が実弾で撃たれ、重体だとAFPに語っていた。

 病院側によると、女性は19日午前11時(日本時間午後1時半)に死亡が確認された。「不当な行為による死」として遺体は検視に回されるとしている。「われわれは(死因を)記録に残し、当該当局に報告する。正義を求めて前に進みたい」と担当医師は述べた。

 この医師によれば、病院職員には、女性が集中治療室(ICU)に搬送されて以降、非常に大きな圧力がかかっている。この圧力のせいで離職したスタッフもいるという。

 女性は撃たれた後、クーデターへの抵抗の象徴となっている。

 国軍報道官で軍事政権の副情報相を務めるゾー・ミン・トゥン(Zaw Min Tun)氏は今週、女性が撃たれたことを認め、当局が捜査を行うと述べていた。(c)AFP