【2月18日 AFP】イタリア警察は17日、新型コロナウイルス対策で中国からマスクを輸入するため政府が締結した契約に絡んで巨額を着服した疑いで、仲介者らを捜査していると発表した。

 政府のコロナ対策当局が中国の3企業連合と締結した契約では、12億5000万ユーロ(約1600億円)でマスク8億枚以上がイタリアに供給されることになっていた。

 警察の金融犯罪対策課によると、契約締結に際し中国側が支払った不法な手数料「数千万ユーロ」相当を、仲介グループが着服したという。

 警察は、あっせん収賄、盗品売買、マネーロンダリング(資金洗浄)の疑いで、容疑者らから7000万ユーロ(約90億円)相当の資産を押収したと明らかにした。

 押収されたのは不動産や株式、宝飾品、自動車、オートバイ、ヨットなどの高級品で、司法当局の管理下に置かれた。

 コロナ対策当局は、今回の事件で被害を受けたとして、法廷での損害賠償請求を検討しているとしている。(c)AFP