【2月14日 AFP】西アフリカ・ギニアの保健当局は13日、5年ぶりとなるエボラ出血熱の流行により、4人が死亡したと発表した。

 ギニアのレミー・ラマ(Remy Lamah)保健相はAFPに対し、死者が出たことについて当局は「非常に懸念」していると明らかにした。エボラ出血熱による死者が発生したのは、2013年から2016年にかけてギニアを発端に西アフリカで1万1300人が死亡した流行以来となる。

 ギニアの国家公衆衛生安全保障庁(ANSS)トップのサコバ・ケイタ(Sakoba Keita)氏は現地メディアに対し、直近の犠牲者のうち1人は先月下旬に体調を崩し、今月1日に埋葬された看護師だったと明らかにした。

 同氏は、「埋葬に参加した人のうち、8人に下痢や嘔吐(おうと)、出血の症状が表れた」と述べた上で、「3人が死亡し、4人は入院している」と話した。

 また、今回の死者4人はギニア南東部ヌゼレコレ(Nzerekore)で出たという。

 ケイタ氏は現地メディアに対し、患者1人が「逃亡した」ものの、後に発見され、首都コナクリの病院に入院させられたと述べた。同氏はAFPの取材に対し、この報道が事実であるとしたものの、これ以上の詳細は明かさなかった。

 世界保健機関(WHO)は、2016年以降に発生したすべての感染拡大について、重大な関心をもって注視してきた。コンゴ民主共和国で直近に発生した流行については、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言している。

 WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は14日、ギニアにおいてエボラ出血熱と疑われる感染者2人についてWHOに報告があったと、ツイッター(Twitter)で明らかにした。

 テドロス事務局長は、「確認のための検査は実施中だ」と投稿した上で、WHOの各国・地域の事務局が「対策準備と対処活動を支援している」とした。

■コンゴ民主共和国でもエボラ再発生

 一方、アフリカ中央部のコンゴ民主共和国では昨年11月、約6か月続き130人が感染、うち55人が死亡した同国11回目のエボラ出血熱流行の終息を当局が宣言していたが、約3か月が経過した今月11日、WHOは再び同国のエボラ感染者を確認した。(c)AFP