【2月13日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)は12日、男子シングルス3回戦が行われ、大会第3シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)は地元オーストラリアのニック・キリオス(Nick Kyrgios)に4-6、4-6、6-3、6-4、6-4で逆転勝利し、16強入りを果たした。

 お気に入りのジョン・ケイン・アリーナ(John Cain Arena)でエネルギーを得たキリオスは、アンダーサーブや股抜きショットなどあらゆる戦略を用い、最初の2セットで見事なパフォーマンスを披露した。

 しかし、全米オープン(US Open Tennis Championships 2020)王者のティエムがサービスゲームで圧倒するなどして本調子を取り戻し反撃に出ると、キリオスは強度を維持できなかった。

 ティエムは4回戦で、第18シードのグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)と対戦する。ディミトロフは3回戦で第15シードのパブロ・カレーニョ・ブスタ(Pablo Carreno-Busta、スペイン)と対戦したが、同選手が負傷し第2セットで途中棄権したため勝ちを拾っていた。

 試合会場がある豪メルボルンが新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)に入る数時間前、大歓声のファンの前でキリオスを下したティエムは「信じられないような観客が集まったニックお気に入りのコートで彼と対戦するのは初めてだった」と振り返った。

「この競技の中でもきつい挑戦の一つ。何が起きるか全く分からないからね。きょうのように勢いに乗ると、ニックはものすごい選手になる」

 2回戦で6ゲームしか落とさなかったティエムとは対照的に、同ラウンドで体力を消耗する劇的なフルセットマッチを経験したキリオスは、この日は相手の方が優れていたと述べた。

「彼はものすごい選手。非常に規律が取れていて、とても落ち着いている。彼のレベルは落ちない。しょうがない」と話したキリオスは、ファンが素晴らしかったと続けた。(c)AFP