【2月10日 AFP】インド北部で7日に発生した氷河崩壊によるものとみられる川の氾濫で、これまでに32人の死亡が確認され、今も170人以上が行方不明になっている。9日も、トンネルに閉じ込められた生存者らの懸命の捜索救助活動が続けられた。

 行方不明者の大半は、ウッタラカンド(Uttarakhand)州にある水力発電所2か所の作業員だ。スイスの国土をやや下回る面積の同州は山岳地帯に位置しており、災害に弱い。

 州各地に数百人の救助隊員が出動し、地中レーダー搭載高解像度カメラを装備したヘリコプターや災害救助犬を用いて捜索救助活動を行っている。

 この災害の原因は、地球温暖化によって急速に進んでいるヒマラヤ(Himalaya)地域の氷河の融解だとされている。さらにダム建設や河床の砂の採取、中国との国境の防衛強化目的を含む道路新設のための森林伐採なども要因として挙げられている。(c)AFP/Jalees ANDRABI