【2月2日 AFP】男子テニスの国別対抗戦ATPカップ(ATP Cup 2021)は2日、グループステージが豪メルボルンで開幕し、世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)がシーズン初戦で完璧なスタートを切った一方で、同3位のドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)は黒星発進となった。

 グループAのセルビア対カナダでは、8日に開幕する四大大会(グランドスラム)の今季初戦、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)で通算9度目の優勝を目指すジョコビッチが、ロッド・レーバー・アリーナ(Rod Laver Arena)でデニス・シャポバロフ(Denis Shapovalov)を迎え撃ち、鋭いショットを繰り出す相手を押し返して7-5、7-5の接戦をものにした。

 前週アデレード(Adelaide)で行われたエキシビションマッチでは、利き手にできた大きなまめに悩まされていたジョコビッチだったが、この日は何の問題もなく、30分後にはフィリップ・クライノビッチ(Filip Krajinovic)とのペアで勝負の行方を決めるダブルスに登場。シャポバロフとミロス・ラオニッチ(Milos Raonic)のカナダペアを7-5、7-6(7-4)で下した。

 前回覇者のセルビアが2勝1敗でカナダを下した後、ジョコビッチは「最高のシーズン開幕になった。シャポ(シャポバロフ)とプレーするのは、ハードコートではいつだって非常に厳しい。彼はとてもダイナミックで爆発力のある選手だ」とたたえると、「お互いにかなりハイレベルなプレーをしたと思う。だから、シーズンのスタートとしてはとても満足だ」と振り返った。

 母国に優勝をもたらした昨年大会で8戦全勝を記録していたジョコビッチは、「これは最高の大会だ」と付け加え、「チーム戦や母国を代表する大会をもっと増やしていくべきだ」と訴えた。

 一方、イタリアと対戦したグループCのオーストリアは、昨年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)覇者であるティエムが2-6、4-6で世界ランク10位のマッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini)に敗れる残念なスタートとなった。

 豪快なストロークでティエムに一度も勢いを与えなかったベレッティーニは、「個人的にとてもうれしいのは間違いないけれど、この大会はチーム戦だから本当によかった」と喜び、「自分のパフォーマンスにも大満足だ」とコメントした。

 オーストリアは第1試合で世界ランク100位のデニス・ノバク(Dennis Novak)が同17位のファビオ・フォニーニ(Fabio Fognini)を相手に6-3、6-2の大金星を挙げており、ベレッティーニには重圧がかかっていた。1勝1敗のタイで迎えた第3試合のダブルスで、オーストリアはティエムとノバクが再び登場したが、ベレッティーニとフォニーニのペアに1-6、4-6で敗れた。(c)AFP