【1月23日 AFP】香港当局は23日、新型コロナウイルスが流行している一部地域の住民に外出禁止令を出した。香港で事実上の都市封鎖(ロックダウン)が実施されるのは初めてで、当局は人口が密集した貧困地区での流行対策に取り組んでいる。

 外出禁止令は、佐敦(Jordan、ジョーダン)の一部の居住区の住民らに対し、検査で陰性結果が出ない限り、外出することを禁じている。

 当局者は、「域内の感染者数ゼロという目標を達成するため」48時間以内に指定区域内の全住民に検査を実施する計画だと明らかにした。

 香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(South China Morning Post)によると、この措置は約150の居住区の最大9000人を対象としており、封鎖に伴い警官数百人が配備されている。

 香港は、新型コロナが中国中部で発生した後、最初に流行に襲われた地域の一つ。流行対策としては効果的だが経済に打撃を与えるソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)の措置を昨年の大半の期間に実施することで、感染者は1万人未満、死者は約170人に抑えてきた。

 しかし、この2か月は流行の第4波に襲われ、当局は新規感染者数の抑制に苦戦している。(c)AFP