【1月8日 AFP】イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)でプレーするエディンソン・カヴァーニ(Edinson Cavani)が、ソーシャルメディアで人種差別的な言葉を使ったとして3試合の出場停止処分を科された件で、処分を決定した同国サッカー協会(FA)の独立委員会は、同選手がチームからメディアトレーニングを受けていなかったことに「驚き」を示した。

 昨年10月にユナイテッドに加入したカヴァーニは、自身が2得点を挙げてチームが3-2で勝利した昨年11月のサウサンプトン(Southampton FC)戦の直後、友人のパブロ・フェルナンデス(Pablo Fernandez)さんがインスタグラム(Instagram)に投稿した祝福メッセージに対して、スペイン語で一般的に使われる「ネグリト(小さな黒人の意)」という言葉を使って感謝した。

 今回の騒動を受けて、フェルナンデスさんは昔から自分が「ネグリト」のニックネームで呼ばれ、自身の息子にも愛情を込めて使用している言葉だとする証拠を提示。カヴァーニの母国ウルグアイでは、処分の決定に激しい怒りの声が上がっており、4日には同国のサッカー選手協会(AFU)が、処分を下したFAが人種差別的であると批判するコメント文を発表していた。

 3人で構成されるFAの独立規制委員会は、カヴァーニに攻撃的な意図はなかったことを受け入れた一方で、ユナイテッドが同選手に対して母国とイングランドで文化的な違いがあることを認識させていなかったと批判した。

 処分理由を説明する文書では、「サッカー界を代表する有名選手であり、英語を話すことができず、インスタグラムで800万人のフォロワーがいることを考慮すれば、所属クラブが当該選手に相応の『トレーニング』を何もしていなかったことは驚きだ」と述べた。

「ネグリト」という言葉に関する南米の文化的な基準を理解していない人が外から見たら、人種差別的と解釈するだろうとの判断だ。

 委員会はカヴァーニの投稿が友人の祝福への「愛情を込めた感謝」として送信されたものであることに納得しながらも、同選手に出場停止処分に加えて罰金10万ポンド(約1400万円)を科し、さらに懲罰の一環として講習を受けるよう命じた。

 カヴァーニはすでに2試合を欠場しており、9日に行われるワトフォード(Watford FC)とのFAカップ(FA Cup 2020-21)3回戦もプレーしないことになっている。(c)AFP