【1月9日 AFPBB News】英国のヘンリー王子(Prince Harry)とメーガン妃(Meghan, Duchess of Sussex)が、高位王族の地位から退くとの電撃発表を行い、世界を驚かせてから8日で1年がたった。王子夫妻は昨年3月31日に王室を正式に離脱し、米ロサンゼルス近郊の海沿いの高級住宅地サンタバーバラ(Santa Barbara)に移住している。

【図解】英国のロイヤルファミリー家系図

 ヘンリー王子夫妻は2020年1月8日、「『高位』王族としての地位から身を引き、経済的独立に向けて取り組む」と表明。この発表は、他の王室メンバーにとって寝耳に水だったようで、エリザベス女王(Queen Elizabeth II)や、父親であるチャールズ皇太子(Prince Charles)は事前通知を受けていなかったとされている。

 夫妻の決断は大きく報じられ、メーガン妃と英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)をもじった「メグジット(Megxit)」という見出しが躍り、兄ウィリアム王子(Prince William)とその妻キャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)との不仲説がささやかれるなど、王室内の人間関係に関する記事が多数掲載された。

 ヘンリー王子夫妻はその後、殿下・妃殿下の称号を使用せず、王室の公務から退き、王室の公務に対して支給される公金も受け取らないことでエリザベス女王と合意。次期王位継承者のチャールズ皇太子の次男であるヘンリー王子の王位継承順位は、6位のままとなっている。

 また、王室離脱により、ヘンリー王子夫妻にはウィンザー城(Windsor Castle)の敷地内にある住居「フログモア・コテージ(Frogmore Cottag)」の改修費として英国民の税金から支出された240万ポンド(約3億4400万円)の返済を求める声が上がったが、これらは昨年9月に動画配信大手ネットフリックス(Netflix)と結んだ契約で得た資金を充て、返済した。

 夫妻の最近の動向では、昨年12月にスウェーデン音楽配信大手スポティファイ(Spotify)と契約。同年末に配信したポッドキャスト番組で、約1歳半になる長男アーチー(Archie)ちゃんが「アメリカン・アクセント」を披露したとして、英メディアが取り上げていた。(c)AFPBB News