【1月3日 AFP】インドの医薬品規制当局は3日、英製薬大手アストラゼネカ(AstraZeneca)と英オックスフォード大学(University of Oxford)が共同開発した新型コロナウイルスのワクチンと、地元のワクチン生産会社「バーラト・バイオテック(Bharat Biotech)」が開発したワクチンの、合わせて2種類の緊急使用を許可したと発表した。数日以内にワクチンの接種が開始される見込み。

 人口13億人のインドでは2日、世界最大規模となる新型コロナのワクチン接種を前に、全国でワクチン接種の予行演習が実施された。

 インドの新型コロナの感染者数は1020万人以上で、米国に次ぎ世界で2番目に多い。政府は、今年半ばまでに3億人にワクチンを接種する目標を掲げている。

 ワクチン生産世界最大手のインド血清学研究所(SII)は、アストラゼネカとオックスフォード大学のワクチン「コビシールド」を既に多数備蓄している。また、医療従事者9万6000人が、ワクチン接種の訓練を受けている。

 2日の予行演習では、ワクチン接種に使用される全国各地のセンターごとに25人の医療従事者がダミーのワクチン接種を受けた。

 ハルシュ・バルダン(Harsh Vardhan)保健相は、今回の予行演習によりワクチン接種が問題なく進むと述べた。バルダン氏はまた、ワクチン接種を思いとどまらせるような「誤ったうわさ」への対策も呼びかけている。

 インドの新型コロナ感染拡大ペースは、新規感染者が1日9万人を超えた昨年9月中旬のピーク時から大幅に減速しており、死亡率も感染者が多い他国に比べて低い。(c)AFP