【12月18日 AFP】ナイジェリア北西部で先週、学校の寮が襲撃を受け、大勢の男子生徒が拉致されたとみられている事件で、イスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」は17日、拉致された生徒らを映し出しているとする動画を公開した。

 事件は11日、カツィナ(Katsina)州カンカラ(Kankara)で発生。当初は、数年前からこの地域を脅かしてきた強盗団として知られる、犯罪集団の犯行とみなされていたが15日、ボコ・ハラムが犯行声明を出した。

 AFPが確認した動画では、10代の少年が英語とハウサ語で、自分が「アブ・シェカウ(Abu Shekau)のギャング」に連れ去られた生徒520人の一人だと話す姿が映し出されている。木の下で、取り乱した様子のこの少年の周りには大勢の男子生徒が集まり、中にはかなり小さい子どもの姿もあり、少年らは薄汚い身なりで疲れ切っているようにみえる。

 動画は、ボコ・ハラムの指導者で所在のわかっていないアブバカル・シェカウ(Abubakar Shekau)容疑者と似た音声の録音とともに公開された。シェカウ容疑者は2014年、北東部チボク(Chibok)で少女276人が拉致される事件に関与していたとされ、この事件では国際社会から非難の声が上がった。

 この音声の人物は犯行を認め、「私は前にわれわれのグループが神の仕事をしたことを認める音声を公開したが、人々はそれを否定した」と言明。「ここに私の男たちがおり、あなた方の子どもが意思表示をした」と主張した。ボコ・ハラムからの動画は、以前メッセージが送られたのと同じ経路でAFPに送られてきた。(c)AFP/Aminu ABUBAKAR