【12月11日 AFP】地球温暖化を研究する国際チーム「グローバル・カーボン・プロジェクト(GCP)」は11日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行により各国がロックダウン(都市封鎖)や移動制限を課す中で、2020年の世界の二酸化炭素(CO2)排出量は前年比7%減となり、過去最大の減少幅を記録したと発表した。

 GCPの年次評価報告書によると、2020年のCO2排出量は推定24億トンの減少となる。これは、第2次世界大戦(World War II)終結後に記録された9億トン減や、世界金融危機さなかの2009年に記録された5億トン減を大きく上回る。

 排出量の減少率が最も高かったのは米国の12%で、欧州連合(EU)が11%で続く。一方、政府が経済回復を強く推進する中国の排出量は、1.7%減にとどまるとみられる。

 業界別に見ると、運輸業が排出減の大部分を占めており、12月までの排出量は道路部門で前年比10%減、航空部門で同40%減となっている。(c)AFP/Patrick GALEY