【12月11日 AFP】英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)をめぐるEUとの通商協議が大詰めを迎える中、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相は10日、交渉が決裂する恐れがあるとし、「合意なき離脱」に備えるべきだとの見解を示した。

 ジョンソン氏は「カナダではなくオーストラリアとEUの関係により近い解決策となる可能性が大きくなった」と説明。「協議をやめることはなく、交渉は続けるが、現状を踏まえると、皆がオーストラリア的な選択肢を覚悟することが非常に重要になると考える」と述べた。

 英国は今年1月にEUを離脱。今月9日には英国とEUの交渉団が通商協定の合意に向けた72時間の追加交渉時間を与えられており、13日には協議をさらに継続するか否かの判断が下される予定だ。

 英国はいずれにしても、来年1月1日にEUの単一市場と関税同盟を離脱することになる。合意なき離脱となった場合、EUとの貿易ではオーストラリアと同様、世界貿易機関(WTO)の規則に従い関税や関税割り当てが発生する。(c)AFP