【12月8日 CNS】中国生態環境省固形廃棄物・化学品局の邱啓文(Qiu Qiwen)局長は、中国は2021年1月1日からいかなる方法でも固形廃棄物の輸入を禁止するとあらためて発表した。

 中国は工業用原料の不足を補うため廃プラスチックや廃金属、古紙などの海外ごみを受け入れており、世界最大の廃棄物受け入れ国の一つだった。環境汚染や市民の健康被害につながっているため、政府は2017年7月から3か年計画で「海外ごみの輸入禁止と固形廃棄物輸入管理制度改革」を開始。固形廃棄物の輸入の厳格化と制限を進めてきた。

 固形廃棄物の輸入量は改革前の2016年は4655万トンだったが、17年は4227万トン、18年は2263万トン、19年は1348万トンと減少。今年は11月15日段階で718万トンに抑制しており、2021年から輸入を全面禁止にする方針を決定した。

 今年9月1日には「固形廃棄物環境汚染防止法」改正法を施行。建築ごみや農業個体廃棄物など管理対象を追加し、罰則・罰金も強化した。邱局長は「2020年末までに固形廃棄物の輸入をゼロにする目標達成が目の前に近づいた」と強調。固形廃棄物の輸入許可証や輸入手続きを廃止し、今後は密輸の監視・取り締まりを図る。(c)CNS/JCM/AFPBB News