【1月28日 CNS】中国・生態環境部によると、2019年の固体廃棄物輸入管理の制度改革が大きな進展を見せ、全国の輸入量が前年比で4割減となった。2020年は、年末までに輸入ゼロを実現するとしている。

 劉友賓(Liu Youbin)報道官は17日の記者会見で、ほかの部門と「外国ごみの輸入禁止と固体廃棄物輸入管理制度改革実施案」の全面的実行に取り組み、2019年の改革目標を達成したことを明らかにした。全国の固体廃棄物の輸入量は1347万8000トンで、前年比40.4%減となったという。

 劉報道官によると、この改革は2019年に大きな進展を見せた。

 第1に、56種の固体廃棄物を輸入禁止とした。現時点で、輸入している種類と数量は、改革前の2016年に比べてそれぞれ76%減と71%減となった。

 第2に、税関総署は外国からのごみを対象とする取り締まりを展開し、国外に排除した。生態環境部は、固体廃棄物の輸入審査を厳しく行い、輸入固体廃棄物を加工利用する違法行為を摘発、鉄くずや古紙の輸入企業を対象とした検査を行い、効果を上げたという。

 さらに、ほかの部門と協力し、廃物利用産業の発展を目指す。金属については品質基準にあった材料を輸入するよう働きかけるほか、廃棄物輸入を主要ビジネスとする企業に国内市場に目を向けさせ、古紙については国内の回収ルートをつくり上げる。そうすることにより、中国国内の資源再生業が小規模で散漫な経営から脱却し、大規模経営と発展を目指すよう仕向けるとしている。

 劉報道官によると、2020年は外国からのごみの輸入禁止と固体廃棄物輸入管理制度改革の最後の仕上げの年だという。生態環境部は政府のそのほかの部門と協力し、2020年年末までに、固体廃棄物輸入ゼロ目標を実現するとしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News