【11月30日 AFP】54歳での復帰戦を終えたボクシング元世界ヘビー級王者のマイク・タイソン(Mike Tyson、米国)氏が、さらなるエキシビションマッチの実施に意欲を見せている。ドローに持ち込んだ対戦相手のロイ・ジョーンズJr(Roy Jones Jr、米国)氏も、タイソン氏はタフな相手だと認めている。

 28日に米カリフォルニア州ロサンゼルスのステープルズ・センター(Staples Center)で、8ラウンドのエキシビションを戦ったタイソン氏は、「KOとかされなくて良かったよ。次はもっとやれるはずだ」「あらゆる面でもっとうまく戦えた。次のエキシビションではもっと良くなる」と話した。

 対戦した51歳のジョーンズ氏にとっても、タイソン氏が見せたスタミナと力強さは印象的で、「彼が8ラウンド持ったのには驚いた」「誰とでもやれるだろう。パンチが当たれば相手を困らせることができる。なんでも好きなことをやれるはずだ」とコメントしている。

 タイソン氏は、戦える体型を保つためにも最短で2か月に1回のペースでファイトを重ねたいと願っており、会場にはモナコやフランスを考えている。タイソン氏は「なんだってできる。限界はない」「自分には世界中の人を助ける力がある」と話した。

 豪邸やボート、車、ドラッグ、派手な生活などに対する欲求はずいぶん前に捨て、最近は謙虚な目標を立てて質素なニーズを満たす生活を送っているというタイソン氏。現在は知名度を生かして慈善活動の資金を集め、困窮している若者を助けることなどが望みだという。

「かつてのマイク・タイソンはもういない」「もっと良い生きがいが見つかったんだ。自分は目的があってここにいる」

「昔の私は自分でも好きじゃなかった。しかし今は自分のことが好きだ」 (c)AFP