【11月20日 AFP】世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は19日、自身がエチオピアの少数民族で軍と衝突しているティグレ(Tigray)人が統治するティグレ州を利するために圧力をかけ、ティグレの武器調達を支援しているという疑惑を否定した。

 エチオピアのベルハヌ・ジュラ(Berhanu Jula)参謀長は記者会見で、テドロス氏が、北部ティグレ州の与党「ティグレ人民解放戦線(TPLF)」を「ありとあらゆる手を尽くして」を支援していると述べていた。アビー・アハメド(Abiy Ahmed)首相は11月4日、TPLFの排除を公言して同州で軍事行動を開始した。

 ティグレ人として世界で最も知名度が高いテドロス氏は、TPLFのリーダーだったメレス・ゼナウィ(Meles Zenawi)元首相の政権で保健相を務めており、ジュラ参謀長は、テドロス氏を「TPLFの一員」とみなしている。

 ジュラ参謀長は、「テドロス氏はティグレ州での軍事行動を非難すべく、近隣諸国で活動してきた。TPLFに武器を調達させるため活動してきた」と述べたが、それを裏付ける証拠は示さなかった。(c)AFP