【11月17日 AFP】競泳女子4×100メートル自由形リレーの世界記録を持つオーストラリアのシェイナ・ジャック(Shayna Jack)が16日、スポーツ仲裁裁判所(CAS)からドーピング違反の処分期間を2年に短縮され、東京五輪の前に競技に戻れることになった。

 ジャックは2019年6月の抜き打ち検査で筋肉増量に効果がある禁止薬物リガンドロール(Ligandrol)に陽性反応を示し、オーストラリア水泳連盟(Swimming Australia)から4年間の出場停止処分を科されていた。同選手は薬物が体内に入ったのは食べ物の汚染によるものと主張し、汚名をそそぐための闘いを続けてきた。

 スイス・ローザンヌ(Lausanne)に拠点を置くCASは、ジャックが「リガンドロールを摂取したのは意図的ではなかった」可能性が高いと結論づけ、処分期間を2019年7月12日からの2年間に短縮する裁定を下した。

 これによってジャックは、理論的には2021年7月23日に開幕が延期された東京五輪への出場が可能となる。しかしながら、処分が明ける前の数か月間に実施される代表選考会の出場資格はない。

 ジャックは自身のインスタグラム(Instagram)に、「この厳しい試練がようやく終わったことで、今夜は少し胸を張って歩ける」とすると、「告発者はこの物質がどのようにして私の体内に入ったのか証拠を示せなかった」と投稿した。

「反ドーピング規則はとても納得できるものではなく、公平とは程遠い結果を生む可能性がある」「今回のケースでは私が不正をしていなかったことや、故意もしくは承知の上で禁止薬物を使用していなかったことが証明された。それでも大好きな競技から2年も離れることになる」 (c)AFP