【11月9日 AFP】インドの環境裁判所は9日、同国最大の祝祭行事を前に、大気汚染が有害レベルに達している都市における花火の使用禁止を命じた。同裁は、汚染と新型コロナウイルス感染者数の急増の関連性にも言及している。

 同国では、ヒンズー教の光の祭典「ディワリ(Diwali)」の祝祭が14日に予定されている。

 この祭りでは伝統的に、何百万発もの花火が打ち上げられるが、この慣習が大気汚染の悪化を招いているとの批判が出ている。特にインド北部は毎冬、深刻なスモッグに見舞われている。

 国家環境裁判所(NGT)は、花火が引き起こす汚染は「生命と健康へのリスクを高める」と指摘し、大気汚染が悪化しているあらゆる都市を対象に、花火の使用を今月30日まで全面的に禁止すると発表した。

 インドは世界で2番目に新型コロナウイルスの感染者数が多い。専門家らは、同ウイルス感染症をはじめとする呼吸器疾患の症状が、大気汚染により悪化することへの懸念を示している。(c)AFP