【11月6日 AFP】世界保健機関(WHO)のハンス・クルーゲ(Hans Kluge)欧州地域事務局長は5日、AFPのインタビューに対し、欧州で新型コロナウイルス感染の「爆発」が起きつつあるとの見方を示した。死者数も増加していることから、この先「厳しい時期」を迎えることになると警鐘を鳴らしている。

 クルーゲ氏は「たった数日間で欧州地域の感染者数が100万人増えたという点で」「われわれは爆発を目撃している」と述べた。

 さらに、死亡率が「少しずつ」上昇しているように見えるとして、「いささか厳しい時期が来るだろう。その点について、われわれは正直にならなければならない」と語った。

 一方、教育活動については「学校が主な感染経路となっているといえる証拠はない」と述べ、学校の閉鎖は最後の手段とするべきだと主張。その理由として、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による失われた世代を生み出すわけにはいかない」と訴えた。

 同時に、クルーゲ氏は「現状維持は選択肢ではない」とも強調。各国政府が取るべき対応として、「首尾一貫性を保ち、方針がころころ変わると国民に思われないようにする」ことと、「予見可能性を高め、一定の水準に達したら次に何が起こるかを国民に知らせる」ことの2点を挙げた。(c)AFP