【11月6日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が選挙集会で米ディスコバンド「ヴィレッジ・ピープル(Village People)」のヒット曲「Y.M.C.A.」を流したのは楽曲の無断使用だとして、著作権所有者が「数日以内に」関係者を提訴する予定だと、フランスの弁護士が5日、明らかにした。

 トランプ氏は、1978年発売の「Y.M.C.A.」を大統領選の選挙集会で流したほか、選挙広告動画の背景音楽(BGM)にも使用していた。

 フランス人のリシャール・マルカ(Richard Malka)弁護士によると、仏レコード会社スコーピオ・ミュージック(Scorpio Music)をはじめとする複数の権利所有者は「この流用を知り、何よりも自分たちと決して相いれないだろうドナルド・トランプ氏に利益をもたらすため党派的な選挙目的で流用されたことについて、衝撃を受けた」という。

 楽曲の無断使用については、「他者の財産を公然と盗む行為を企てた者と共犯者全てを相手取り、フランスと米国の両方で数日以内に提訴する」としている。

「Y.M.C.A.」は仏音楽プロデューサーのジャック・モラリ(Jacques Morali)氏、アンリ・ベロロ(Henri Belolo)氏、ヴィレッジ・ピープルのリードボーカルであるビクター・ウィルス(Victor Willis)が作詞作曲を手掛けた。

 ヴィレッジ・ピープルは、欧米で1970年代後半に同性愛者コミュニティーの旗手として人気を博したバンド。「Y.M.C.A.」のほか「イン・ザ・ネイヴィー(In the Navy)」「マッチョマン(Macho Man)」などのヒット曲を生んだ。(c)AFP