【11月9日 AFP】男子テニス、パリ・マスターズ(Rolex Paris Masters 2020)は8日、シングルス決勝が行われ、大会第3シードのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)が第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)に5-7、6-4、6-1で勝利し、初優勝を飾った。

 トップ選手同士の一戦で絶好調だったメドベージェフは、1セットダウンの状況から逆転勝利を収め、今季初タイトルとなる自身ツアー8勝目を挙げた。

 両選手はこの後、英ロンドンで行われるシーズン最終戦のATPファイナルズ(ATP Finals 2020)に臨むことになる。

 浮き沈みあるシーズンを送ったメドベージェフだが、最高の状態で今大会を迎え、全てのツアー優勝を挙げているハードコートでの傑出した記録を維持した。

 メドベージェフは「大会前は絶好調ではなかった。今年は一度も決勝に進めず、妻に『なんてこった。レベルが足りていない。良いプレーもできていないし、決勝にさえ一度も進めていない』と泣きながら愚痴をこぼしていた」とコメントした。

「けれど、マスターズ1000(ATP Masters 1000)で三つ目のタイトルは最高。今週はレベルに達していた。なんとかプレッシャーをかけ続け、最終的には彼のレベルを少し崩した」

 一方、地元ドイツのケルン(Cologne)で2週連続の優勝を果たし、出場した大会の3連続制覇を目指していたズベレフだが、連勝は12試合でストップし、2018年のマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2018)以来となるマスターズ1000での優勝はならなかった。

 ズベレフは昨年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2019)で、元恋人のオルガ・シャリポワ(Olga Sharypova)さんの首を絞めようとしたという告発を受けていたが、先日これを否定した。

 2018年のファイナルズを制しているズベレフは試合後、自身に対するそうした批判に対し「今、僕を真顔にさせようとする人が多くいるのは分かっているが、このマスクの下ではまだ笑みを浮かべているよ」と答えた。 (c)AFP/Jed Court