【11月2日 AFP】来年のツール・ド・フランス(2021 Tour de France)のコースが1日、発表され、大会を象徴する難所モンヴァントゥ(Mont Ventoux)のヒルクライムが同日に2度組み込まれたステージがあることや、総合優勝の行方を左右する可能性のある個人タイムトライアルが最終日前日に設定されたことなどが明らかになった。

 自転車ロードレースの三大ツール(グランツール)の一つである大会は、6月26日から7月18日の3週間の日程で行われ、ブルターニュ(Brittany)での4ステージで開幕し、パリのシャンゼリゼ通り(Champs-Elysees)でのスプリント勝負で幕を下ろす。

 その間、大会はロワール渓谷(Loire Valley)を抜けてアルプス(Alps)へ入り、続けて仏南岸とプロバンス(Provence)をめぐった後、ピレネー山脈(Pyrenees)での過酷な山岳ステージに突入する。そして、ワインで有名なボルドー(Bordeaux)でのタイムトライアルを経て、パリへ行き着く。

 ツールのコース発表は、例年であれば4000人の観客を集め、有力選手やコースに組み込まれた町の首長の大半が参加して盛大に行うのが通例だが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でこの方式も再考を強いられ、今回はクリスチャン・プリュドム(Christian Prudhomme)大会ディレクターが司会を務めるテレビの生放送で実施された。

 来年のツールは、個人タイムトライアルの比重が大きくなかった過去2大会とは異なり、二つの個人TTステージが用意されている。また、ここ2大会は短い上り坂が数多く登場するのが特徴だったが、次回は懐かしい長距離ヒルクライムが復活する。

 総合優勝を狙うのであれば、合計58キロメートルもの長さがあるタイムトライアルで好成績を残すのが必須。また、肺が破裂しそうな長い上り坂を生き残る能力も求められる。(c)AFP/Damian MCCALL