【10月16日 AFP】男子テニス、サンクトペテルブルク・オープン(St. Petersburg Open 2020)の主催者は15日、新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示したため隔離を命じられていたにもかかわらず、サム・クエリー(Sam Querrey、米国)がプライベートジェットでロシアを出国したと発表した。

 7日の検査で当初陰性だったものの、11日には「家族」と共に陽性であることが確認された33歳のクエリーは、同大会への出場が取り消されると、妻アビー(Abby)さんや乳児の息子フォード(Ford)くんと、開催地であるサンクトペテルブルクを離れた。

 男子プロテニス協会(ATP)の健康プロトコルに従い、クエリーは家族が同都市内のアパートに移るための計画が立てられるまで、ホテルの一室で隔離するよう告げられていた。

 しかし主催者側は、クエリーや妻、子どもの健康を確認しようとする試みは阻止されたと主張している。

 主催者は発表文の中で、「その選手(クエリー)は10月12日は子どもが寝ているという事実によって拒否することを正当化し、10月13日は事前に合意していたにもかかわらず、部屋の扉を決して開けなかった」と記した。

 クエリーは15日に新たな検査を行う予定だったが、「ATPの規則と大会の衛生プロトコルに従わず、ホテルの防犯カメラに映っていたように10月13日の午前5時45分、フロントに通知せず家族と共にホテルを後にした」という。

「クエリー自身がATPの担当者に告げたとおり、彼はプライベートジェットでロシアを出国した。医師が診察を試みるも失敗に終わった後、ATPの担当者がこの情報を大会幹部に伝えた」

 主催者側は推奨されたプロトコルに従ったとして、クエリーに処分が下るかどうかを決めるのはATP次第だと述べた。(c)AFP