アビー首相の平和賞発表から1年、エチオピアで進む美化プロジェクト
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【10月13日 AFP】隣国エリトリアとの紛争解決に向けた尽力が評価され、エチオピアのアビー・アハメド(Abiy Ahmed)首相へのノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)授与が発表されてから1年。同国では、アビー首相の政治路線を反映した公園や複合施設の整備が進められている。
首都のアディスアベバでは、アビー首相の事務所近くの土地が「フレンドシップスクエア(Friendship Square)」として生まれ変わっている。また、同都市では複合施設「エントトパーク(Entoto Park)」も開業。スパやグランピング、ゴーカートも楽しめる上に、ジョギングやサイクリング用コースや飲食店、馬小屋まで備えられている。
アビー首相は、多様性を維持しつつ人々が一つに調和することで相乗効果が生まれる「メデメル(Medemer、同国の公用語アムハラ語で相乗効果の意)」哲学を支持している。メデメルは2019年に出版された本で言及されており、首相にとって美化活動や開発プロジェクトはこれを実現するための手段となっている。
しかし現在、これらのメッセージが空々しいものとなる懸念が高まっている。
特にアビー首相の地元のオロミア(Oromia)州では、民族間の争いが続いている。また、複数の野党指導者がテロ容疑で拘束されたことで、来年予定の選挙が権威主義的な過去を本当の意味で打ち破れるか、危ぶまれているのだ。
アビー首相の報道官ビリーン・セユム(Billene Seyoum)氏は、これらのプロジェクトが政治的および治安上の問題から気をそらすものであるという野党からの批判を否定している。(c)AFP/Robbie COREY-BOULET