【10月6日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2020)は5日、女子シングルス4回戦が行われ、世界ランキング66位のラウラ・シグムンド(Laura Siegemund、ドイツ)は、コートに食事のデリバリーを頼んだ後、四大大会(グランドスラム)のシングルスでは自身初の準々決勝進出を果たした。

 32歳のシグムンドはこの日の試合前に、世界屈指の台所である仏パリで何も食事が喉を通らなかったといい、コート・シモーヌ・マチュー(Court Simonne-Mathieu)での一戦を終えた後、「炭水化物を取ろうとして、(栄養補助)バーを試してみたけれど、本当にのみ込めなかった。頑張ってはみたけれど」と明かした。

 しかし、対戦相手がメディカルタイムアウトを取ってそれを待っている間、シグムンドは一皿の食事をベンチにデリバリーしてもらうと、フォークを手にそれを勢いよく頬張っていた。

「理学療法士に何か持ってきてと頼んだ。とにかく、ポテトとかライスとか何か炭水化物を取りたかった」「フォークを持ってあんなふうに食べるのは奇妙な感じだけれど、低糖質になるよりはまし。体にいくらかエネルギーを取り戻したかった」

 グランドスラムのシングルスでは16回目の出場にして初めて2週目に突入していたシグムンドだが、先月の全米オープン(US Open Tennis Championships 2020)ではダブルスのトロフィーを掲げた。

 この日は食事を取ってエネルギーを充填(じゅうてん)すると、最後は12ゲーム中10ゲームをものにして7-5、6-2でパウラ・バドサ(Paula Badosa、スペイン)から勝利を収め、第7シードで通算2度のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)制覇を誇るペトラ・クビトバ(Petra Kvitova、チェコ)との準々決勝に駒を進めた。(c)AFP