【9月25日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は24日、自転車ロードレースのツール・ド・フランス(2020 Tour de France)が先日成功したことなどを引き合いに、新型コロナウイルスのワクチンが間に合わなくとも来年の東京五輪は開催可能であると語った。

 新型ウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の先行きは不透明だが、バッハ会長はこの日行われた東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games)との調整委員会で楽観的な態度を示し、来年に延期された五輪を成功させると誓った。

 会議にはビデオリンク方式で出席したバッハ会長は、「スポーツは徐々にではあるが確実に戻ってきている。日本のさまざまなリーグを含め、最近では大規模なスポーツ大会が成功裏に開催されている」「それにツール・ド・フランスなど非常に複雑な大会が、ワクチンがなくともスポーツ大会を安全に開催できることをわれわれや世界に示してくれた」と述べた。

 会長はその一方で、ワクチン開発や検査の迅速化が、大会の開催を「格段にやりやすくするのは言うまでもない」と強調。また、あらゆるシナリオを想定した計画を準備するのは不可能であると話し、大会の実施方法に関して組織委員会が早期発表に迫られることはないとの見解を示した。

「念入りかつ包括的な仕事を徹底していき、それから適切な時期に適切な決断を下すことだ」「五輪は必ず開催できるし、あらゆる観点において歴史的な大会になるだろう。われわれは大会を成功させる。そしてそれを一緒にやり遂げていく」 (c)AFP