パンタナル湿原の火災、一刻を争う動物救援活動 ブラジル
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【9月24日 AFP】ブラジル西部のピキリ(Piquiri)川を、動物の救援ボランティアがボートで進む。世界最大の湿原地帯パンタナル(Pantanal)を襲った森林火災で負傷したジャガーを探しているのだ。この火災で、パンタナル湿原の12%近くが焼き尽くされた。
野生動物ガイドを務めるエドゥアルダ・フェルナンデス(Eduarda Fernandes)さん(20)は、人的または自然災害に見舞われた動物を支援する団体「災害時動物救援グループ(Disaster Rescue Group for Animals、GRAD)」の一員。フェルナンデスさんのチームは、エンコントロ・ダス・アグアス(Encontro das Aguas)州立公園で活動している。同地は、ジャガーの生息数が世界最多として知られる。
同地では普段、ジャガーが少なくとも150頭生息している。しかし現在、火災により10万9000ヘクタールある公園の85%が焼かれ、ジャガーの多くが姿を消した。ジャガーは、国際自然保護連合(IUCN)によって、近危急種に分類されている。
GRADの他のチームは、パンタナル湿原の縦断道路を車で移動し、火災で生息地を失った動物に水と食料を用意した。
ボランティアとして訪れた獣医師の女性は、希望を持ち続けようとしている。
女性は、「すべてが焼き尽くされたように見えるこのような状況でも、自然には素晴らしい再生力があります」と語った。「だけど、とても長い時間を要するかもしれません」 (c)AFP/Eugenia LOGIURATTO