【9月8日 AFP】米オレゴン州ポートランド(Portland)近郊で7日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の支持者数百人が車でパレードを行った。ポートランドでは人種差別に抗議するデモが数か月間続いており、デモ参加者と警察、右翼団体の間で衝突が起きている。

 パレードには家族や高齢者のほか、軍事的な服装で武装した男性の集団が参加。車両約300台がポートランド郊外のオレゴンシティー(Oregon City)を通り抜けた。

 ポートランドでは抗議デモが100日以上続いており、先月末には極右活動家が撃たれて死亡し、その容疑者も逮捕の過程で警官に射殺される事件があった。

 祝日「レーバーデー(Labor Day)」に当たる7日に行われたパレード「オレゴン・フォー・トランプ2020(Oregon For Trump 2020)」の主催者らは、「安全を守る」ためにポートランド市内には入らないと発表。参加者らは星条旗やトランプ氏の横断幕、「米国第一」と書かれた看板などを掲げた。

 退職後は共和党のボランティアとして投票を呼びかけているキャロル・ウィリアムズ(Carol Williams)さんは、長期的な抗議デモで「ポートランド市内では落書きや放火、略奪が起きており、まるで発展途上国だ。こうしたことは全米各地の都市でも起こっている」「私たちは平和的だ。報復はしない」と述べた。

 トランプ氏はポートランドが「国内テロ」に参加する「暴徒」に包囲されていると述べたが、抗議デモの大半は平和的に行われている。

 ベトナムで従軍した経験のあるポートランド出身のアート・ホワイト(Art White)さんは、トランプ氏を支持するためにパレードに参加したとコメント。米国のために立ち上がる必要を感じているが、「自国で戦わなければならないのは悲しい」と述べた。(c)AFP