【9月7日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が2018年にフランスを訪れた際、第1次世界大戦(World War I)で死没した米兵墓地を訪問する予定だった時間に、米国大使公邸で芸術品を鑑賞していたことが分かった。翌日、芸術品を持ち帰るよう命じたという。ブルームバーグ(Bloomberg)が6日、報じた。

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 トランプ氏は2018年11月、第1次世界大戦の終戦100年記念式典に合わせて訪仏。同月10日、他国の高官がパリ東部のエーヌ・マルヌ米国人墓地(Aisne-Marne American Cemetery)を訪問する中、トランプ氏は訪問を取りやめた。同墓地にはベローウッド(Belleau Wood)の戦いで死亡した何百人もの米海兵隊員が埋葬されているが、側近らは雨天のためヘリコプターでの移動が見送られたとしている。

 ブルームバーグによると、トランプ氏は同墓地への訪問が予定されていた時間を使って米国大使公邸を訪れ、芸術品を鑑賞していた。さらにその翌日、芸術品を大統領専用機エアフォースワン(Air Force One)に積んで米首都ワシントンに持ち帰るよう命じたという。

 ジャッド・ディア(Judd Deere)米大統領副報道官はAFPに対し、報道内容を認め、トランプ氏がホワイトハウス(White House)に「目立つよう展示する」ために芸術品を持ち帰ったと説明した。トランプ氏が鑑賞した芸術品は、米国建国の父として親しまれ最初の駐仏大使でもある米政治家ベンジャミン・フランクリン(Benjamin Franklin)の肖像画や胸像、ギリシャ神話の登場人物の銀の置物一式など。当初75万ドル(約8000万円)相当と推計された。

 トランプ氏のエーヌ・マルヌ米国人墓地への訪問中止をめぐっては、トランプ氏が当時の側近らに「なぜあの墓地に行かなければならないんだ? 負け犬で埋め尽くされた場所だ」と発言したと先週、米誌アトランティック(Atlantic)が報じて以来、厳しい批判が巻き起こっている。(c)AFP