【9月6日 AFP】中国スーパーリーグ(1部)、深センFC(Shenzhen F.C.)に所属するカメルーン人FWジョン・メリー(John Mary)は5日、上海申花(Shanghai Shenhua)戦で人種差別の被害に遭ったと主張した。

 メリーは試合中に上海申花のベンチから人種差別を受けたとされ、深センは中国サッカー協会(CFA)に抗議したという。

 27歳のストライカーはAFPに対し、0-0に終わった4日の試合中に起きた出来事は「不快」だったと話した。上海申花のベンチに抗議したメリーは91分に退場となったが、深センは処分の撤回を求めている。

 タイ、セルビア、スロベニアなどでプレーし、2018年に梅州客家(Meizhou Hakka)と契約して中国でのキャリアをスタートさせたメリーは、「自分は黒人だから侮辱されている」と話した。

 メリーは昨年7月、現役時代にスペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)やイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)でMFとしてプレーしたジョルディ・クライフ(Jordi Cruyff)氏が監督を務める深センに、410万ユーロ(約5億1500万円)と報じられる移籍金で加入した。

 今季リーグ戦9試合で6得点をマークしているメリーは、「もしあなたが黒人で、ああいった形で侮辱されたらどう感じるか教えてくれないか?」と問いかけた。

 同国放送局のPP体育(PP Sports)によると、CFAはすでに調査を開始しているという。

 カメルーンの20歳以下の代表に招集された経験を持つメリーは、退場処分を受けると驚いた表情を浮かべ、チームメートは相手ベンチを指さすようなジェスチャーをしていた。(c)AFP