【8月26日 AFP】中国スーパーリーグ(1部)の北京国安(Beijing Guoan)は25日、韓国代表DFの金ミン哉(Min-Jae Kim、キム・ミンジェ)にイングランドやイタリアへの移籍報道があることから、同選手の記者会見への出席を見合わせた。

 身長190センチという体格から「モンスター」という愛称を持つ23歳の金を追っているといわれているクラブの中には、プレミアリーグのトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)やセリエAのラツィオ(SS Lazio)といった強豪の名前もある。

 2019年に韓国Kリーグの全北現代(Jeonbuk Motors)から525万ユーロ(約6億6000万円)の移籍金で北京に渡る前、ワトフォード(Watford FC)への移籍もささやかれていた金はこの日、北京のブルーノ・ジェネシオ(Bruno Genesio)監督と共に試合前の記者会見に臨むことになっていた。

 フランス・リーグ1のオリンピック・リヨン(Olympique Lyon)をかつて率いた53歳のジェネシオ監督は、「皆さんにはとても正直に話すつもり」とコメントした。

「われわれは彼をこの記者会見に出席させる予定だったが、彼に関するうわさやニュースがたくさんあることを聞かされた」

「彼は若い選手であり、私は保護することを決めた」

「木曜日(27日)の試合に集中してもらい、難しい立場に追い込むような批判や質問にこれ以上さらされないようにすることが彼にとって最善だと思う」

 韓国代表として30試合に出場している金は、新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れた今季のリーグ戦で、最初の3試合のうち2試合を欠場した。

 しかし、元ブラジル代表MFオスカル(Oscar dos Santos Emboaba Junior)に決勝点を決められ、1-2で敗れた上海上港(Shanghai SIPG)戦を含め、直近3試合はフル出場を果たしていた。

 新型ウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によってスーパーリーグが無期限の延期になっていた5月、金は韓国メディアのインタビューで、チームメートの守備面の穴を埋めなければならず、「へとへと」になることが多々あったと話し、謝罪に追い込まれた。

 金はこのとき、北京を率いるジェネシオ監督の名前も知らなかったとコメントしていた。

 中国のソーシャルメディアで広く拡散したこの発言は、中国サッカー界全体への批判と受け止められ、厳しい非難の声を集めた。(c)AFP