【9月4日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)は3日、男子シングルス2回戦が行われ、大会第2シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)はインドのスミット・ナガル(Sumit Nagal)に6-3、6-3、6-2のストレート勝ちを収め、3回戦に駒を進めた。

 この日アーサー・アッシュ・スタジアム(Arthur Ashe Stadium)で試合に臨み、27歳の誕生日を勝利で飾ったティエムは、「最大限に速攻を仕掛けて相手をバックハンドにくぎ付けにし、フォアハンドを打たせないように心掛けた。きょうはそれがとてもうまくいった」と試合を振り返った。

 3回戦の相手は2014年大会の王者で第31シードのマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)に決まり、「彼はこの10年間における偉大なチャンピオンの一人であり、ここニューヨークの四大大会(グランドスラム)で優勝している数少ない現役選手だ」と警戒感を示した。

「昨年とか今年はじめの時点で、彼が本来の調子でないのは確かだけれど、こうしたビッグトーナメントでの大一番や大会の終盤では常に危険な存在だ」「3回戦では当たりたくない相手だね」

 世界ランク3位のティエムはまた、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)で無観客となったビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンター(USTA Billie Jean King National Tennis Center)でプレーすることの難しさも吐露した。

「劣勢の場面では、ファンのエネルギーが自分を再び奮い立たせてくれる。それが今は、重要な局面で静まり返っている。それは厳しい」「グランドスラムでこういう状況になるのは、今回だけかほんの何回かだけであることを望んでいる」

 その他の上位シード選手では、第6シードのマッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini、イタリア)が6-4、6-4、7-6(8-6)でウゴ・アンベール(Ugo Humbert、フランス)を一蹴。第8シードのロベルト・バウティスタ・アグト(Roberto Bautista Agut、スペイン)は、セルビアのミオミル・ケツマノビッチ(Miomir Kecmanovic)を6-3、3-6、6-3、6-4で下して勝ち上がった。

 一方、前回4強で今大会第14シードのグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)は、世界66位のマートン・フチョビッチ(Marton Fucsovics、ハンガリー)との4時間50分に及んだ一戦の末に7-6(7-5)、6-7(4-7)、6-3、4-6、1-6でフルセット負けを喫し、大会から姿を消した。(c)AFP