【9月2日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)は1日、男子シングルス1回戦が行われ、アンディ・マレー(Andy Murray、英国)は4-6、4-6、7-6(7-5)、7-6(7-4)、6-4で西岡良仁(Yoshihito Nishioka)に勝利。全盛期を思い起こさせる戦う姿勢を見せて、2セットダウンからの逆転勝利を飾った。

 負傷と新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により、1年半ぶりの四大大会(グランドスラム)シングルス出場となったマレーは、西岡との4時間39分の激闘を制して勝ち上がった。

 第3セットのゲームカウント1-3の時点でマレーのストレート負けは濃厚で、グランドスラム復帰戦は悲惨な結果に終わるかに思われたが、そこから自身をグランドスラム3勝に導いた粘りと気持ちの強さを発揮し、ゲームカウント5-4と盛り返すと、最終的にはタイブレークを制して1セットを返した。

 この頃にはプレーの積極性も増していて、後手にまわった西岡のミスを引き出すようになっていた。第4セットを獲得する頃にはガッツポーズもよく出るようになり、「カモン!」の雄たけびが無観客のアーサー・アッシュ・スタジアム(Arthur Ashe Stadium)によく響いた。

 そして迎えた最終セットは、お互いにサービスキープが続いた流れから、最初にマレーがダブルフォールトを犯して1ブレークダウンになったが、直後のゲームで深い位置からのバックハンドの巧みなロブでブレークバックに成功し、3-3とすると、最後は再びリターンゲームでブレークに成功し、勝利を収めた。

 マレーは「ゲームが始まったときは、しばらく経験していない長い試合を戦うことへの不安があった」「安全運転でプレーしていた。2セットダウンになってからアフターバーナーに点火して、なんとか突破できた」とコメントした。

 マレーは2回戦で第15シードのフェリックス・オジェ・アリアシム(Felix Auger-Aliassime、カナダ)と対戦する。(c)AFP/Peter HUTCHISON