【8月28日 AFP】オランダの警察当局は27日、首都アムステルダムの南方60キロにあるリールダム(Leerdam)の美術館で、17世紀のオランダ黄金時代を代表する画家フランス・ハルス(Frans Hals)の作品が盗難に遭ったと発表した。

 盗まれたのは、陶器のビールジョッキを手に笑い合う少年2人を描いた作品「Two Laughing Boys(笑う2人の少年)」で、盗難被害はこれが3度目。

 警察発表によると、26日未明、絵画を所蔵するホフジェ・ファン・メフラウ・ファン・アエルデン(Hofje van Mevrouw van Aerden)美術館に何者かが侵入し、持ち去った。午前3時半に警報装置が作動したため、警官が美術館に急行したが、容疑者の姿は既になかったという。

 この美術館では、同じ絵画が1988年と2011年にも盗まれ、それぞれ3年後と半年後に発見されている。

 17世紀オランダでは交易や植民地主義、芸術が一斉に開花し、黄金時代と呼ばれた。フランス・ハルスは、レンブラント(Rembrandt)やヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer)と並んでこの時代を代表する巨匠で、盗難に遭った作品はオランダの文化遺産に登録されている。(c)AFP