【8月26日 AFP】フランスのジェラルド・ダルマナン(Gerald Darmanin)内相は25日、浜辺でトップレスで日光浴をする女性の権利を擁護した。仏南部沿岸でトップレスで日光浴をしていたグループに警察が注意した一件を受け、ソーシャルメディアでは抗議の声が上がっていた。

 地中海沿いのサントマリーラメール(Sainte-Marie-la-Mer)をパトロール中だった仏憲兵隊は先週、家族連れからの苦情を受けて、トップレスで日光浴をしていたグループに服を着るよう求めたという。

 現地の憲兵隊はフェイスブック(Facebook)への投稿で、対応に「不手際」があったと認めながらも、事態の収束だけが目的だったと弁明。同市ではトップレスの日光浴に対する公的な禁止令はないと強調した。

 しかし、憲兵隊の行動に対しソーシャルメディア上では批判が殺到し、トップレスでの日光浴をやめさせた措置を疑問視する声が上がった。あるユーザーは「サントマリーラメールはサウジアラビアになってしまったのか?」と問い掛け、また性的な「抑圧」がフランスに忍び寄っていると非難するユーザーもいた。

 ダルマナン内相はツイッター(Twitter)の投稿で、「服装に関して、女性が注意を受けたことは過ちだ」とした上で、「自由は貴重なものだ。犯した間違いを当局が認めるのは当然のことだ」と述べた。

 しかし近年、フランスではトップレスの人気は落ちており、ビーチではトップレスで日光浴をする人が減っている。

 仏調査会社Ifopが最近、フランス人1000人を含む欧州人5000人を対象に行った調査によれば、50歳未満のフランス人女性のうち、トップレスで日光浴を行うと答えた回答者は20%未満にすぎず、10年前の28%、1984年の43%と比較して減少している。

 一方、スペイン人女性のほぼ半数、ドイツ人女性の34%がトップレスで日光浴を行うと回答しており、他の欧州諸国に比べてトップレスで日光浴を行うフランス人は少ないことが明らかになった。(c)AFP