【8月21日 AFP】世界保健機関(WHO)は20日、欧州各国の新型コロナウイルスの感染拡大対策をめぐり、当局の準備態勢が整い当局がウイルスとどう闘うかの知識も得たことから、全面的なロックダウン(都市封鎖)措置を講じずウイルスと闘うことが可能との見解を示した。

【図解】新型コロナウイルスはどのように伝染するのか

 WHOのハンス・クルーゲ(Hans Kluge)欧州地域事務局長は記者団に対し、「国全体での基本方針と、標的を絞った追加措置を講じることで、われわれは局地的なウイルスの感染再拡大を抑えるのにこれまでより良い立ち位置にいる」と言明。「われわれは新型ウイルスを管理しつつ、経済活動と教育システムの稼働を継続できる」と述べた。

 クルーゲ氏によると、欧州では過去2か月で感染者数が増加傾向にあり、8月第1週の新規感染者数は、1週間の新規感染者数が最少となった6月第1週と比べ約4万人多かった。WHOによると、欧州の1日当たりの新規感染者数は平均2万6000人。新規感染者の中では、症状が軽く致死率が低い若年層の割合が増えている。

 クルーゲ氏は、学校の閉鎖が子どもに与えた負の影響についても言及し、各国が徐々に通常の生活に戻りつつある中、学校を再開する重要性を強調した。(c)AFP