【8月1日 AFP】米ジョージア州で6月に開かれたサマーキャンプで、参加した子ども数百人が新型コロナウイルスに感染したことが分かった。米疾病対策センター(CDC)が7月31日、発表した。子どもにも新型ウイルスの感染や媒介が起き得ることを改めて示す事例だ。

 CDCの報告書によると、サマーキャンプは滞在型で1週間ほどにわたり開かれ、子どもたちとスタッフ合わせて597人が参加。うち少なくとも260人の感染が確認された。検査を受けられたのは全参加者の58%のみだったことから、実際の感染者数はさらに多い可能性が高いという。

 CDCはサマーキャンプ開催時の指針として参加者全員の布製マスク着用を推奨していたが、問題のサマーキャンプ主催者はこれを無視し、スタッフのみにマスク着用を義務付けていた。一方で、参加者全員が到着前12日以内の新型ウイルス検査で陰性だったことの証明を義務付けた州当局の命令は順守していた。

 そのほかに取られた予防措置には、対人距離の確保、用具などの頻繁な消毒、子どもたちを同じ少人数グループにとどめる「コホーティング」と呼ばれる方法や、共有スペースの交代利用が含まれていた。

 キャンプ参加者の年齢は6~19歳で、運営に当たった研修生やスタッフの大半も21歳以下だった。感染が確認された260人のうち、74%は発熱、頭痛、のどの痛みなどの軽症で、ほかは症状がなかった。

 CDCは、今回の事例は「全年齢の子どもが新型コロナウイルスに感染し得ること、また当初の情報とは裏腹に、伝染で重大な役割を果たすことを示す」新たな証拠となったと説明した。(c)AFP