【8月21日 AFP】イランは20日、同国領海を侵犯したアラブ首長国連邦(UAE)の船舶を拿捕(だほ)したと述べた。またペルシャ湾(Persian Gulf)でUAE当局の発砲によりイランの漁師2人が死亡したとも発表した。UAEがイスラエルとの国交正常化に向けた合意を発表し、イスラエルと敵対するイランとUAEの間で緊張が高まっている。

 イラン外務省はUAEの在イラン代理大使を呼び抗議したとも明らかにした。声明で、UAEの沿岸警備当局の船舶が17日、「イランの複数の漁船に向かって発砲し(中略)漁師2人が死亡した」と言明。一方「UAEの船舶1隻がイランの水域で違法に航行していたため、イラン・イスラム共和国の沿岸警備隊によって拿捕され乗組員が拘束された」と述べた。

 イラン外務省によると、UAEは19日、「深い遺憾の意」を表明し、補償の用意があると述べたという。

 イランとUAEの間には長らく経済的結び付きがあり、UAEの各首長国にはイラン人の駐在員コミュニティーが多く存在する。しかしUAEが13日、米国の仲介による国交正常化案でイスラエルと合意したと表明し、イランとUAEの間で緊張が高まっている。(c)AFP