【8月17日 AFP】男子テニスの錦織圭(Kei Nishikori)は16日、新型コロナウイルスの検査で陽性となり、全米オープン(US Open Tennis Championships 2020)をわずか2週間後に控える中、その前哨戦を欠場することになったと発表した。

 世界ランキング31位の錦織は、同日にフロリダ州で行った検査で陽性が判明したと述べており、症状はほぼないものの自主隔離することになると語った。錦織と陣営は21日にさらなる検査を行い、改めて状態を発表する予定となっている。

 錦織はSNS上に投稿した発表文の中で「残念なお知らせがあります」と記した。「けさフロリダで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査を受け、陽性反応が出ました」

 錦織は17日、今週開幕するウェスタン&サザンオープン(Western & Southern Open 2020)を前に会場の米ニューヨークに向かう予定だった。

 同大会は例年、オハイオ州シンシナティ(Cincinnati)で開催されているが、今年は隔離環境下で31日に開幕する全米オープンの前哨戦として、ニューヨークで開催されることになっていた。

 錦織は「現時点では、シンシナティの大会(ウェスタン&サザンオープン)を欠場せざるを得ません」と続けた。「体調は良く、症状もほとんどありませんが、周囲の人たちの安全のためにもちろん完全な形での隔離措置を取ります」

 四大大会(グランドスラム)では全米オープンで最も良い成績を残している錦織は、2014年大会の決勝でマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)に敗れ準優勝となり、2016年と2018年には準決勝に進んでいる。

 最後のツアー優勝が昨年のブリスベン国際(Brisbane International 2019)にまでさかのぼる錦織は、これまで獲得した12タイトルのうち米国で6勝を挙げている。

 新型ウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によって今季のツアーが中断されてから、錦織にグランドスラム欠場の可能性が浮上したことは、すでに男子シングルスの前年王者ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)や負傷中のロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)、女子シングルスの前年女王ビアンカ・アンドレスク(Bianca Andreescu、カナダ)、世界1位のアシュリー・バーティ(Ashleigh Barty、オーストラリア)の欠場が決まっている全米オープンにとって新たな痛手となる。(c)AFP