【8月12日 AFP】新型コロナウイルスによる影響をほぼ免れてきたヒマラヤの小国ブータンで11日、同国初となるロックダウン(都市封鎖)が敷かれた。

 中国とインドに挟まれた人口約80万人のブータンで、これまでに確認された新型コロナウイルスの感染者数は113人。死者が一人も報告されていない数少ない国の一つとなっている。

 週末は医師の仕事を続けているロテ・ツェリン(Lotay Tshering)首相によると、11日午前に発令されたロックダウン開始から最初の5、6日間は、必要不可欠な外出のみが許可されるという。

 首相府は「感染が発見されないまま拡大している場合には、全員がこの感染症から自身を守るために家にとどまることが求められる」と述べた。

 今回の発表は、クウェートから帰国して30日後に隔離を解除されたブータン人女性が、その約10日後に陽性反応を示していたことを受けたもの。

 首相府によると同日正午の時点で、保健省がこの女性との接触が疑われる210人を追跡している。

 AFPの特派員によると、ロックダウンの発表後には多くの人が米や野菜、卵、植物油、たばこなどの必需品を買いに商店へ押し寄せたという。(c)AFP